日本の相続税はおかしい?理不尽と言われる理由と今できる対策をやさしく整理

日本の相続税はおかしいと言われる理由と今できる対策を専門家がわかりやすく解説するアイキャッチ画像

親や親族の相続が現実味を帯びると、相続税の負担が気になる方も少なくありません。

こんな悩みはありませんか
  • 自分の家にも相続税がかかるのか不安
  • 負担を減らすために今できる対策を知りたい
  • 日本の相続税はなぜ「おかしい」と言われるのか知りたい

所得税などを負担して築いた財産に、相続時にも税金がかかることに疑問を感じる人もいます。税率の高さや、自宅も相続財産として評価される点から、「理不尽ではないか」と考える人もいるでしょう。

一方、相続税には、富の集中を抑えることや所得税を補完する役割があるとされています。制度への評価は立場によって異なるため、目的と負担の両面から考えることが重要です。

制度の仕組みを知れば、自分の家庭が対象になるかを整理しやすくなります。生前贈与や生命保険、不動産の活用など、今から検討できる対策もあるのでご安心ください。

本記事では、「日本の相続税はおかしい」と言われる理由を初心者向けに分かりやすく解説します。あわせて取り上げるのは、相続税がかかる人の割合や、負担を軽くするための対策です。

本記事を読むことで、相続税に対する漠然とした不安を整理し、自分の家庭に必要な備えを具体的に検討できるようになります。

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目次

「日本の相続税はおかしい」と言われる主な理由

日本の相続税がおかしいと言われる主な5つの理由を示す見出し画像

相続税に対して、「家族の財産なのになぜ税金を取られるのか」と感じる人もいます。最高税率の高さや基礎控除の引き下げも、負担が重いという印象につながっているのが現実です。

相続税が「おかしい」「理不尽」と言われる主な理由について、以下の表にまとめました。

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主な理由不満や疑問を感じやすい点
所得税を払った財産にも課税されるから同じ財産に再び課税されるように見える
最高税率が55%と高いから遺産の半分以上を取られるように感じる
基礎控除の引き下げで課税対象が広がったから一般家庭にも課税対象が広がった印象がある
節税しようとすると今度は贈与税がかかるから相続税対策をしても別の税金がかかる
自宅など生活の基盤にも課税されるから生活の基盤まで課税されるように感じる

所得税を払った財産にまた課税されるから

亡くなった方(被相続人)が給与や事業収入から築いた預貯金にも、相続時には相続税がかかります。

所得税などを負担した後の財産に再び課税されるため、二重に取られると感じる人も多いでしょう。

例えば、次のような財産も相続税の計算対象です。

相続税の計算対象になる財産の例
  • 給与から貯めた預貯金
  • 所得をもとに購入した自宅
  • 長年運用してきた有価証券
  • 事業によって形成した財産

所得税は個人が得た所得にかかる税金です。一方、相続税は相続などによって取得した財産にかかります。課税対象が異なるため、制度上は別の税金として扱われています。

参考:国税庁 No.1000 所得税のしくみ

参考:国税庁 No.4102 相続税がかかる場合

税率が最高55%と高いから

日本の相続税は、取得金額が多いほど税率が上がる累進課税です。税率は10%から55%までの8段階に分かれています。

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法定相続分に応ずる取得金額税率
1,000万円以下10%
1,000万円超~3,000万円以下15%
3,000万円超~5,000万円以下20%
5,000万円超~1億円以下30%
1億円超~2億円以下40%
2億円超~3億円以下45%
3億円超~6億円以下50%
6億円超55%

参考:国税庁 No.4155 相続税の税率

最高税率の55%は、法定相続分に応ずる取得金額が6億円を超える部分に適用されます。遺産全体の55%が、そのまま相続税になるわけではありません

それでも「最高55%」という数字は、強い印象を与えます。海外よりも高いのではないかと、疑問を感じる人も多くいるでしょう。

基礎控除の引き下げで課税対象が広がったから

相続税には、一定額まで税金がかからない基礎控除があります。この基礎控除は、2015年1月の税制改正で引き下げられました

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時期基礎控除の計算式
2014年12月まで5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
2015年1月以降3,000万円+600万円×法定相続人の数

参考:財務省 相続税の改正に関する資料

例えば、法定相続人が3人の場合、基礎控除は8,000万円から4,800万円に下がりました。改正前よりも、相続税の対象になる家庭が増えています。

特に地価の高い地域では、自宅と預貯金だけで基礎控除を超えることもあります。一般家庭にも課税が広がったという印象が、不満につながっているのでしょう。

節税しようとすると今度は贈与税がかかるから

相続財産を減らす方法として、生前贈与を検討する人もいます。しかし、財産を無償で渡すと、受け取った人に贈与税がかかることがあります。

生前贈与では、主に次の点を確認しておくべきです。

生前贈与で確認しておきたいこと
  • 贈与税の申告が必要か
  • 相続時精算課税を選択するか
  • 年間の贈与額が基礎控除を超えていないか
  • 相続税の計算に加算される贈与ではないか

暦年課税では、1年間に受けた贈与の合計が110万円を超えると申告が必要です。贈与の時期によっては、贈与財産が相続税の計算に加算されます。

相続税を抑えようとしても、別の税金や制度を無視することはできません。この複雑さを「おかしい」と感じる人もいます。

参考:国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合

自宅など生活の基盤にも課税されるから

相続税を計算するときは、預貯金だけでなく土地や建物も評価します。家族が住み続ける自宅も、原則として相続財産に含まれるため注意が必要です。

自宅を相続する際に、不安を感じやすい点は以下のとおりです。

自宅の相続で不安を感じやすい点
  • 自宅の評価額が高くなりやすい
  • 不動産そのものでは相続税を支払えない
  • 納税のために現金を用意する必要がある
  • 売却すると住む場所を失うおそれがある

なお、一定の要件を満たす宅地には、小規模宅地等の特例を利用できます。この特例を使えば、相続税を計算する際の土地の評価額を大幅に減額することが可能です。

ただし、取得した人や居住状況によって、適用できるかどうかは異なります。こうした生活の基盤にまで課税対象となる点に、理不尽さを感じる人も多いです。

参考:国税庁 No.4105 相続税がかかる財産

そもそも相続税はなぜあるの?制度の本来の目的

相続税の本来の目的である富の再分配と所得税の補完を示す見出し画像

相続税には負担が重いという意見がある一方、社会的な役割もあります。主な目的は、資産の再分配や所得税の補完などです。

ここでは、相続税における制度の本来の目的を解説します。

富の再分配(格差の固定を防ぐ)

多額の財産がそのまま次世代へ引き継がれると、家系による資産格差が固定されやすくなります。そこで、財産の一部を税として社会へ戻すのが富の再分配という考え方です。

相続税には、主に次の役割が期待されています。

相続税に期待されている主な役割
  • 世代を超えた格差の固定を抑える
  • 一部の家庭への資産集中を和らげる
  • 相続した財産の一部を社会へ再分配する

所得税の補完(生前に取りきれなかった税の清算)

相続税には、所得税を補う役割もあると考えられています。所得税が個人の得た所得に課されるのに対し、相続税は相続による無償の財産取得に着目した税金です。

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税金主な課税対象
所得税個人が生前に得た所得
相続税相続などによって取得した財産

相続税は、被相続人の所得税を計算し直す制度ではありません。相続人が取得した財産に対して課される別の税金です。

不労所得への課税

相続人は、売買のように対価を支払わず、相続によって財産を取得します。その経済的な利益に応じて負担を求めることも、相続税の考え方の一つです。

相続で取得する財産には、次のような特徴があります。

相続で取得する財産の特徴
  • 相続人が対価を支払わずに取得する
  • 労働や事業の対価として得たものではない
  • 預貯金や不動産などの経済的な価値がある

なお、よく聞く「不労所得」とは、所得税法上の正式な所得区分ではありません。労働の対価ではなく、無償で取得した財産という意味で使われています。

💡 専門家からの補足

相続税に社会的な目的があることと、個人が負担を重いと感じることは別の問題です。制度の目的を知っても、自宅や事業用財産への不安が解消されるとは限りません。

一方、実際の税額は、財産額や相続人の数、利用できる特例などで変わります。制度への印象だけで判断せず、自分の家庭が課税対象になるかを確認することが大切です。

日本の相続税は本当に高い?海外と比べてみる

日本の相続税を海外と比較すると税率だけでは判断できないことを示す見出し画像

日本の相続税は、最高税率だけを見ると主要国の中でも高い水準です。ただし、実際の負担は税率だけで決まるものではありません。

各国では、課税する対象や控除の仕組みが異なります。配偶者や子どもへの優遇制度もあるため、単純な税率だけの比較には注意が必要です。

日本の相続税のしくみ(税率・基礎控除)

日本の相続税は、正味の遺産額をもとに計算します。正味の遺産額とは、財産から債務や葬式費用などを差し引いた金額です。

正味の遺産額が基礎控除を超える場合、その超えた部分が課税対象になります。日本の相続税の主な仕組みは、以下のとおりです。

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項目内容
基礎控除3,000万円+600万円×法定相続人の数
税率10%~55%の累進税率
最高税率法定相続分に応ずる取得金額が6億円を超える部分に55%
税額の計算課税遺産総額を法定相続分で分けたと仮定して税額を計算する

例えば、法定相続人が配偶者と子ども2人なら、基礎控除は4,800万円です。正味の遺産額が4,800万円以下であれば、原則として相続税はかかりません。

また、実際に受け取った財産に、そのまま税率を掛ける仕組みではありません。課税遺産総額を法定相続分で分けたと仮定し、相続税の総額を計算します。

海外の相続税との比較(アメリカ・イギリス・ドイツなど)

日本と海外の相続税を比較すると、税率だけでなく控除額にも大きな違いがあります。

2026年7月時点の主要国の相続税制度について簡単な表に整理してみました。

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主な課税方式主な税率主な控除・非課税枠
日本相続人などが取得した財産に課税10%~55%3,000万円+600万円×法定相続人の数
アメリカ遺産全体に連邦遺産税を課税18%~40%2026年の基礎除外額は1,500万ドル
イギリス遺産全体に相続税を課税原則40%基礎非課税枠は32万5,000ポンド
ドイツ財産を取得した相続人に課税7%~50%配偶者50万ユーロ、子ども40万ユーロ

※いずれも2026年7月時点

参考:米国内国歳入庁(IRS)Estate tax

参考:イギリス政府(GOV.UK)How Inheritance Tax works: thresholds, rules and allowances

参考:ドイツ連邦法令ポータル Erbschaftsteuer- und Schenkungsteuergesetz

最高税率だけを比べると、日本の55%は4か国の中で最も高い水準です。ただし、控除額や課税方式が違うため、実際の負担まで日本が必ず高いとは言い切れません

相続税がない国もある

海外には、日本のような相続税を設けていない国もあります。

例えば、オーストラリアには相続税がありません。ニュージーランドでも、財産を相続した時点では原則として税金がかかりません。

一方、相続した不動産を後に売却すると、状況に応じて税金がかかります。

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相続時の扱い注意点
オーストラリア相続税はなく、相続財産の取得自体には通常課税されない相続した資産の売却益や、相続後に生じた収益に課税されることがある
ニュージーランド相続財産の取得自体は通常課税されない相続した不動産の売却益が、一定の条件で課税対象になることがある

※いずれも2026年7月時点

参考:オーストラリア税務局(ATO) When and how to lodge returns for a deceased estate

参考:ニュージーランド内国歳入庁(Inland Revenue) Inheriting property

ただし、相続税がない国でも、相続に関係する税負担が一切ないとは限りません。遺産から生じた収入や、相続した財産の売却益に税金がかかることがあります。

相続税がない国でも、別の税によって負担を求める仕組みがあります。そのため、「相続税がない国のほうが必ず有利」と判断するのは難しいでしょう。

相続税は廃止すべき?廃止をめぐる議論

相続税の廃止をめぐる賛成意見と廃止した場合の影響を示す見出し画像

相続税については、負担の重さや制度の複雑さから、廃止を求める意見があります。一方で、廃止すれば資産の集中や税収への影響も無視できないのが現実です。

相続税を廃止すべきという意見

相続税の廃止を求める意見には、主に以下の5つがあります。

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廃止を求める主な理由具体的な意見
税負担が重い最高税率55%は高く、財産を残しにくい
二重課税のように感じる税引き後に築いた財産に再び課税される
自宅や事業を維持しにくい納税資金を作るため、財産の売却が必要になることがある
制度が複雑財産評価や特例の判断に専門知識が必要
海外との競争で不利になる資産を海外へ移す動きにつながるという指摘がある

特に、自宅や自社株などは、価値があっても納税に使える現金ではありません納税資金の確保が難しい点を問題視する意見があります。

事業承継への影響も、相続税が批判される理由の一つです。後継者が自社株を相続すると、事業を続けながら納税しなければなりません

この負担に対応するため、現在は一定の要件を満たす場合に納税を猶予する「事業承継税制」が設けられています。こうした制度が整備されてきたこと自体、事業承継に伴う税負担の大きさが課題として認識されてきたことの表れです。

参考:財務省 Q&A ~身近な税について調べる~

もし相続税がなくなったらどうなる?

相続税が廃止されれば、相続人の税負担や申告手続きは軽くなります。自宅や事業用財産を残しやすくなることも考えられます。

一方で、相続税の廃止によって、次のような影響が生じる可能性は無視できません。

相続税を廃止した場合に生じうる影響
  • 相続税による税収がなくなる
  • 減少した税収を別の税で補う議論が生じる
  • 多額の財産を持つ家系に資産が集中しやすくなる
  • 生まれた家庭による経済格差が固定されやすくなる
  • 資産を持つ家庭と持たない家庭の差が広がる可能性がある

なお、令和8年度予算では、相続税の税収は3兆8,180億円と見込まれています。相続税を廃止する場合、この税収をどう補うかも検討する必要があります。

また、相続税が廃止されても、すべての家庭が同じ程度の恩恵を受けるわけではありません。課税対象となる財産が多い家庭ほど、負担の減少額は大きくなります。

反対に、相続税がかからない家庭には、直接的な減税効果がないのも事実です。廃止の影響は、保有する財産の規模によって異なります。

参考:財務省 令和 8 年度の租税及び印紙収入予算等について

💡 専門家からの補足

相続税の廃止を待つだけでは、現在の制度への備えにはなりません。税制が改正されても、すでに発生した相続に遡って適用されるとは限らないためです。

まずは現在の制度をもとに、相続税がかかるかを確認しましょう。課税の可能性がある場合は、利用できる特例や対策を早めに知ることからはじめてください。

相続税がかかるのは実は「10人に1人」|自分は対象?

相続税の課税割合は約10人に1人であることを示す見出し画像

相続税は、財産を受け継いだすべての家庭にかかるわけではありません。

国税庁の統計では、課税割合は全体の約10%です。

相続税の課税割合(約9〜10%)

国税庁によると、令和6年分の相続税の課税割合は10.4%でした。亡くなった人のおよそ10人に1人が、相続税の課税対象になった計算です。

近年の課税割合は、以下のように推移しています。

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年分被相続人数(死亡者数)課税対象となった被相続人数課税割合
令和5年分157万6,016人15万5,740人9.9%
令和6年分160万5,378人16万6,730人10.4%

参考:国税庁 令和6年分相続税の申告事績の概要

令和6年分は、前年より0.5ポイント上昇しました。課税対象となった被相続人数も、前年より約1万1,000人増えています。一方、約9割は、相続税の課税対象になっていません

そのため、相続すれば必ず高額な税金を取られるというわけではありません。ただし、課税割合が約10%だからといって、自分の家も対象外とは限らないのが実際のところです。

📊 当メディアの調査では、「相続税がかかるかの簡易診断」に関心がある人は約36.6%でした。「節税・生前対策」に関心がある人も27.0%であり、相続税の有無や早めの備えに関心を持つ人が一定数いることが分かります。(当メディア調査・2026年5月/回答300名)

基礎控除で「自分の家はかかるか」を確かめる

自分の家庭に相続税がかかるかを判断する出発点は、基礎控除です。正味の遺産額が基礎控除以下であれば、原則として相続税はかかりません

前述したとおり、相続税の基礎控除は次の計算式で求めます。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

法定相続人の数ごとの基礎控除額は、以下のとおりです。

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法定相続人の数基礎控除額
1人3,600万円
2人4,200万円
3人4,800万円
4人5,400万円

また、相続税がかかるかを大まかに確認する際は、次の財産を洗い出します

洗い出しておきたい財産
  • 土地・建物
  • 現金・預貯金
  • 株式・投資信託
  • 生命保険金や死亡退職金
  • 自動車や貴金属などの財産
  • 相続税の計算に加算される生前贈与

計算時は、財産の合計額から一定の債務や葬式費用などを差し引きます。加算対象となる生前贈与などを加えた正味の遺産額と、基礎控除額を比較しましょう。

「おかしい」と感じても負担は減らせる|今できる相続税対策

生前贈与や生命保険など今できる相続税対策を示す見出し画像

相続税の仕組みに疑問を感じても、現在の制度に沿った対策はできます。生前贈与や生命保険、各種特例を適切に使えば、負担を減らせる可能性があります。

代表的な相続税対策は、次のとおりです。

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対策主な効果主な注意点
生前贈与将来の相続財産を減らす贈与税や相続税への加算を確認する
生命保険非課税枠を使い、現金を準備する契約者・被保険者・受取人を確認する
不動産相続税評価額を抑えられることがある維持費や売却のしやすさも考える
小規模宅地等の特例一定の宅地の評価額を減額する適用要件と申告手続きがある
専門家への相談複数の選択肢を比較できる相談先の専門分野を確認する

どの方法が適しているかは、家族構成や財産の内容によって異なります。一つの方法だけでなく、複数の対策を比較することが大切です。

生前贈与を活用する

生前贈与とは、生きている間に子どもや孫などに財産を渡すことです。計画的に贈与すれば、将来の相続財産を減らせます。

暦年課税では、1年間に受けた贈与の合計額から110万円を控除できます。毎年の贈与額が110万円以下なら、原則として贈与税はかからないという制度です。

ただし、金額だけで判断するのは適切ではありません

生前贈与では、次の点を確認する必要があります。

生前贈与で確認すべきポイント
  • 贈与税の申告が必要か
  • 相続時精算課税を選ぶべきか
  • 贈与する人と受け取る人の合意があるか
  • 相続税に加算される贈与に当たらないか
  • 贈与された財産を受贈者が管理しているか

相続開始前の一定期間に行われた暦年贈与は、相続税の課税価格に加算されます。2024年1月1日以後の暦年課税による贈与は、相続税への加算対象期間が段階的に7年へ延長されるため注意が必要です。

合わせて読みたい

参考:国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)

生命保険の非課税枠を使う

被相続人が保険料を負担していた死亡保険金は、相続税の対象です。ただし、相続人が受取人であれば、一定額まで相続税がかかりません

死亡保険金の非課税限度額は、次の計算式で求めます。

500万円×法定相続人の数

生命保険には、相続税の負担を抑える以外にも次の利点があります。

生命保険を使う主な利点
  • 死亡後に比較的早く現金を受け取れる
  • 保険金の受取人をあらかじめ指定できる
  • 相続税や葬儀費用の支払いに備えられる
  • 不動産が多い家庭の代償金として活用できる

ただし、相続人以外が受け取った保険金には、非課税枠がありません。保険料の負担者や受取人によって、相続税ではなく所得税や贈与税がかかるケースもあるため注意しましょう。

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不動産で評価額を下げる・小規模宅地等の特例

不動産は、実際の購入価格や売却価格をそのまま相続税評価額にするとは限りません。

現金と同じ金額で取得した不動産でも、相続税評価額が低くなることがあります。賃貸している土地や建物については、利用状況に応じた評価減が認められることも特徴です。

また、自宅や事業に使っていた土地には、小規模宅地等の特例があります。一定の要件を満たす自宅の敷地は、330㎡まで評価額を80%減額できるという制度です。

不動産を使った対策では、税額だけでなく次の点も確認してください。

不動産で対策するときの確認事項
  • 遺産分割しやすいか
  • 購入後の維持費や修繕費
  • 空室や賃料下落のリスク
  • 必要なときに売却できるか
  • 相続人が管理を続けられるか

税負担が減っても、収益性の低い不動産を抱えれば家族の負担になります相続税の節税だけを目的に購入せず、資産価値や活用方法も含めて判断しましょう

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早めに専門家へ相談する

相続税対策は、実行する時期が早いほど選択肢を広げやすくなります。相続が発生してからでは、生前贈与や生命保険への加入はできません。

まずは財産を一覧にして、おおよその相続税評価額を確認します

その上で、次の項目を整理すると相談が進めやすくなります。

相談前に整理しておきたい項目
  • 生命保険の契約内容
  • 過去に行った生前贈与
  • 想定される法定相続人
  • 預貯金や有価証券の金額
  • 誰にどの財産を残したいか
  • 土地や建物の所在地と利用状況

不動産や生命保険、生前贈与を横断的に比較したい場合は、PR mediaへの無料相談もご検討ください。具体的な相続税の計算や申告については、税理士に確認するのもおすすめです。

相続税の節税方法を全体的に確認したい方は、関連記事「相続税 節税」もご覧ください。

💡 専門家からの補足

相続税対策では、税額を減らすことだけでなく、納税資金の確保も重要です。不動産の割合が高いと、相続税を支払う現金が不足するおそれがあります。

また、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例によって税額がゼロになる場合でも、申告が必要になることがあります。期限までに申告しなければ、特例を使えなくなるおそれがあるため注意してください。

相続税で損をしたくないならPR mediaへ無料相談

相続税で損をしたくない人がPR mediaへ無料相談できることを示す見出し画像

相続税の制度に納得できなくても、何も対策をしなければ負担は変わりません。まずは財産の内容を整理し、利用できる方法を比較することが重要です。

こんなお悩みはありませんか
  • 「相続税がかかるか分からない」
  • 「不動産が多く、納税資金を準備できるか不安」
  • 「生前贈与や生命保険のうち、どの方法がよいか迷っている」

このような悩みがある方は、PR mediaへの無料相談をご活用ください。

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項目内容
対応サービス不動産の評価・売却・組み替え・リースバック、生命保険、生前贈与などの選択肢の整理
相談できる内容相続税負担への備え、納税資金の確保、不動産の扱い、財産を分けやすくする方法など
強み不動産・生命保険・生前贈与を横断して比較できる
向いている人相続税が心配な方、不動産が多い方、何から始めるべきか分からない方
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料金の目安無料相談に対応

PR mediaでは、特定の方法を先に決めるのではなく、財産全体を確認した上で選択肢を整理します。動産、生命保険、生前贈与を組み合わせて検討できる点が特徴です。

例えば、不動産が財産の多くを占める場合、評価額だけでなく納税資金も考えることが大切です。売却や組み替え、生命保険による現金の準備などを比較すれば、相続後の負担を減らせる可能性があります。

また、生前贈与が適しているかは、年齢や財産額、家族構成によって異なります。相続税だけでなく、贈与税や将来の生活資金も含めて検討することが大切です。

ただし、具体的な相続税額の計算や申告、各制度を適用できるかという判断は税理士の領域です。

PR mediaでは、専門家へ相談する前の財産整理や、対策の方向性を検討する窓口として活用できます。

相続税対策は、相続が発生してからでは選べない方法もあります。負担が気になる段階で、現在の財産と家族の希望を整理しておきましょう。

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「日本の相続税はおかしい」に関するよくある質問

日本の相続税はおかしいと感じる人からのよくある質問を示す見出し画像

ここでは、日本の相続税はおかしいと感じている人がよく抱えている質問にお答えします。

相続税は二重課税ではないのですか?

制度上、相続税は所得税と同じ対象に同じ税金を二度課すものではありません。所得税は被相続人が生前に得た所得に課され、相続税は相続人などが相続や遺贈で取得した財産に課されます。

納税する人と課税の理由が異なるため、まったく別の税金です。ただし、所得税を負担して形成された財産に再び税がかかるため、経済的には二重の負担だと感じる意見があります。

相続税は今後廃止される可能性はありますか?

2026年7月時点で、相続税の廃止は決まっていません。令和8年度税制改正の大綱にも、相続税そのものを廃止する内容は盛り込まれていません。

ただし、税制は社会情勢や政策方針に応じて見直されます。将来の改正までは否定できませんが、現時点では廃止を前提にせず、現在の基礎控除や特例を踏まえて対策するのが現実的です。

相続税が高くて払えないときはどうすればいいですか?

相続税を一括で払えない場合は、要件を満たせば延納を申請できます。延納は相続税を年払いする制度ですが、金銭での納付が難しいことや、原則として担保を提供することなどが要件です。

ただし、延納期間中は利子税もかかります。延納でも納付が難しい場合は、一部の相続財産による物納も検討できます。申告と納税の期限は原則10か月以内のため、早めに税務署や税理士へ相談してください。

参考:国税庁 No.4211 相続税の延納

参考:国税庁 No.4214 相続税の物納

まとめ:相続税は「おかしい」と嘆くより、正しく知って対策を

相続税はおかしいと嘆くより正しく知って対策をというまとめを示す見出し画像

相続税に対して、負担が重い、理不尽だと感じるのは自然なことです。一方で、相続税には資産の再分配などの目的があり、廃止にも賛否があります。

実際に相続税の課税対象となるのは、亡くなった人の約10人に1人です。まずは財産を整理し、基礎控除を超えるか確認することが出発点になるでしょう。

課税が見込まれる場合でも、生前贈与や生命保険、不動産の活用など、現在の制度に沿って負担を減らせる可能性があります。

ただし、目先の節税だけを優先すると、生活資金が不足したり、管理しにくい財産が家族に残ったりするおそれがあります。納税資金や財産の分けやすさも含めて、対策を考えることが大切です。

PR mediaでは、不動産・生命保険・生前贈与を横断して比較し、相続税対策の方向性や財産の整理方法を一緒に検討できます。

相続税への不安を抱え込まず、財産の全体像が分からない段階からでも、PR mediaへの無料相談を活用して早めに準備を始めてください。

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PRmedia相続編集部は、相続に関する手続きや資産整理、不動産・生命保険・税金などの基礎知識を、初めての方にもわかりやすく発信する編集部です。

PR media株式会社を中心に、不動産投資・生命保険・賃貸管理・売買仲介に関わるグループ各社の知見も参考にしながら、「何から始めればよいかわからない」「誰に相談すべきかわからない」といった相続前後の悩みに寄り添う情報提供を行っています。

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