世帯主であるご家族を亡くしたあと、何から手をつければよいのか分からず、戸惑う方も少なくありません。
- 世帯主変更届は自分にも必要なのか
- 健康保険や年金の手続きはいつまでに行えばよいのか
- 銀行口座や住宅ローン、公共料金はどうなるのか
このような疑問を抱えながら、複数の手続きを並行して進めるのは負担が大きいものです。死亡届のように7日以内の手続きもあれば、世帯主変更届など14日以内を目安に対応するものもあります。
また、健康保険や年金、銀行口座、公共料金などは、加入先や契約状況によって手続き先が異なります。
相続放棄や税務申告、不動産の相続登記など、数か月から数年以内に進める手続きも確認が必要です。
本記事では、世帯主が亡くなったら行う手続きを期限順に整理します。特に迷いやすい世帯主変更届の要否や手続き方法、生活に関わる契約の変更、相続の流れも分かりやすく解説します。
本記事を読むことで、いま優先すべき手続きと、自分で進める内容・専門家に相談すべき内容を区別しやすくなるでしょう。
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世帯主が亡くなったらすること【期限別の一覧】

世帯主であるご家族を亡くしたあとは、期限の短い手続きから順に確認しましょう。死亡届や世帯主変更届のほか、健康保険・年金、税務、相続登記なども進める必要があります。
なお、加入していた保険や年金の種類、自治体の運用によって期限・届出先が異なる場合もあるため、実際の手続きの際は各窓口にも確認してください。
7日以内にすること
| 手続き | 期限 | 届出先 |
|---|---|---|
| 死亡届の提出・火葬許可証の受け取り | 亡くなった事実を知った日から7日以内 | 市区町村役場 |
| 勤務先の健康保険・厚生年金の資格喪失手続き | 事実発生から5日以内 | 勤務先から年金事務所などに提出 |
参考:東京都北区役所死亡届
最初に対応する主な手続きは、死亡届の提出と勤務先への連絡です。
死亡届は、亡くなった場所・本籍地または届出人の所在地を管轄する市区町村役場に提出します。勤務先の健康保険と厚生年金の資格喪失届は、事業主が手続きを行うのが原則です。
14日以内にすること
住民票や公的保険、年金に関する手続きは、10日または14日以内の期限が設けられています。
| 手続き | 期限 | 届出先 |
|---|---|---|
| 世帯主変更届(必要な場合) | 変更が生じた日から14日以内 | 住所地の市区町村役場 |
| 国民健康保険・介護保険の資格喪失手続き | 原則として14日以内 | 住所地の市区町村役場 |
| 年金受給権者死亡届(必要な場合) | 厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内 | 年金事務所・年金相談センターなど |
参考:日本年金機構「年金受給者が亡くなりました。何か手続きは必要ですか。」
3か月〜10か月以内にすること
3か月を過ぎる頃からは、相続や税金に関する手続きが中心になります。期限の数え方は手続きごとに異なるため、起算日にも注意が必要です。
| 手続き | 期限 | 届出先 |
|---|---|---|
| 相続放棄 | 自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内 | 被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を管轄する家庭裁判所 |
| 準確定申告(必要な場合) | 相続の開始を知った日の翌日から4か月以内 | 被相続人の住所地を管轄する税務署 |
| 相続税の申告・納付(必要な場合) | 相続の開始を知った日の翌日から10か月以内 | 被相続人の住所地を管轄する税務署 |
参考:裁判所相続の放棄の申述
相続放棄は、被相続人の財産や借金を受け継がないための手続きです。
準確定申告とは、亡くなった方に代わり、相続人がその年の1月1日から亡くなった日までの所得と税額を計算し、申告・納税する手続きです。亡くなった方に事業所得や不動産所得があるなど、確定申告が必要な場合に行います。
死亡後の手続きの優先順位は、下記の記事でも詳しく解説しています。

世帯主が亡くなったときの「世帯主変更届」とは

世帯主変更届とは、住民票に記載されている世帯主を同じ世帯の別の人に変更するための届出です。自治体によっては、「住民異動届」や「世帯変更届」という名称で受け付けています。
世帯主とは、一つの住民票に記載されている世帯の代表者です。主に世帯の生計を担い、世帯の中心となる人を、世帯員が相談して決めます。
世帯主である家族を亡くしても、すべての世帯で届出が必要になるわけではありません。世帯に残る人数や、新しい世帯主が明らかかどうかによって扱いが変わります。
世帯主変更届の届出先と期限(14日以内)
世帯主変更届は、住民基本台帳法第25条によると、世帯主に変更が生じた日から14日以内に市区町村長へ届け出るよう定められています。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 届出先 | 亡くなった世帯主と同じ世帯の人が住民登録している市区町村 |
| 期限 | 世帯主に変更が生じた日から14日以内 |
| 主な届出人 | 新しい世帯主、同じ世帯の人、委任を受けた代理人など |
| 届出の名称 | 世帯主変更届、世帯変更届、住民異動届など |
届出窓口は、市民課や戸籍住民課など自治体によって異なります。支所や行政サービスコーナーでは受け付けていない地域もあるため、お住まいの市区町村に確認してください。
参考:横浜市世帯変更届(世帯主の変更、世帯の分離、合併等)
世帯主変更届が必要なケース
世帯主変更届が必要になるのは、亡くなった方が世帯主であり、世帯に複数の人が残っている場合です。主なケースを整理すると、以下のようになります。
| 世帯の状況 | 届出の理由 |
|---|---|
| 配偶者と成人した子どもが残る | 新しい世帯主の候補が複数いるため、届出が必要になるのが一般的 |
| 成人した子どもが複数残る | 世帯内で新しい世帯主を決めて届け出る |
| 親や兄弟姉妹など複数の世帯員が残る | 世帯の代表者を決める必要がある |
| 同じ住所に別世帯がある | 亡くなった方と同一世帯だった人の状況を確認する |
例えば、配偶者と成人した子どもが同じ世帯に残る場合、どちらを新しい世帯主とするかは住民票の情報だけでは決まりません。世帯内で相談した上で、市区町村に届け出ます。
一般的には、新しい世帯主になれる人が複数いる場合に届出が必要です。ただし、具体的な判断基準は地域によっても異なるため、迷う場合は住民登録の担当窓口に確認しましょう。
世帯主変更届が不要なケース
世帯主である家族を亡くしても、新しい世帯主が自動的に決まる状況では、届出が不要になることがあります。代表的なケースを挙げてみます。
- 世帯に残る人が1人だけの場合
- 亡くなった方が世帯主ではなかった場合
- 亡くなったことで世帯員が誰も残らない場合
- 自治体の処理によって新しい世帯主が明らかになる場合
例えば、夫婦2人の世帯で世帯主だった夫を亡くし、妻だけが残る場合は、妻が自動的に世帯主となるため、一般に世帯主変更届は必要ありません。
一方、配偶者と未成年の子どもが残る場合など、新しい世帯主が事実上1人に定まるケースの扱いは自治体によって異なることがあるため注意しましょう。
誰が新しい世帯主になるのか
新しい世帯主は、世帯に残った人のうち、その世帯の中心となる人を相談によって決めます。収入が最も多い人や、年齢が最も高い人に自動的に決まるわけではありません。
新しい世帯主を検討する際は、以下の点が目安になります。
- 世帯員の間で合意できているか
- 主に世帯の生計を維持しているか
- 今後もその住所で生活する予定があるか
- 国民健康保険などの手続きを進めやすいか
- 家族を代表して行政上の連絡を受けられるか
例えば、配偶者が引き続き同じ住所で暮らす場合は、配偶者を世帯主とすることが考えられます。一方、成人した子どもが家計を担う場合は、その子どもを届け出ることも可能です。
世帯主の変更は、あくまで住民票上の世帯の代表者を変更する手続きです。誰を選ぶか迷う場合は、世帯の生活実態を市区町村の窓口に伝えた上で確認してください。
住民票の「世帯主」と戸籍の「筆頭者」は異なります。筆頭者とは戸籍の最初に記載されている人であり、その人が亡くなっても筆頭者が変更されるわけではありません。
世帯主変更届の手続きの流れと必要書類

世帯主変更届が必要な場合は、新しい世帯主を決めたうえで、住所地の市区町村に届け出ます。ここでは、手続きの流れと必要書類について解説します。
なお、2026年8月時点では、窓口での届出を基本としている自治体が多く、郵送やオンラインでは受け付けていない場合があるため注意しましょう。
手続きの流れ
世帯主変更届は、以下の手順で進めるとスムーズです。
- 届出が必要か確認する:世帯に残った人が1人だけの場合など、届出が不要になることもあります。
- 新しい世帯主を決める:複数の世帯員が残る場合は、今後その世帯の代表となる人を相談して決めます。
- 市区町村の受付窓口を確認する:戸籍住民課や市民課など、窓口の名称は自治体によって異なります。
- 届出書を記入する:「住民異動届」や「世帯変更届」に、変更日や新しい世帯主などを記載します。
- 必要書類を窓口に提出する:本人確認書類や、代理人が手続きする場合の委任状などを持参します。
- 関連する手続きの有無を確認する:国民健康保険に加入している場合などは、資格確認書の記載変更や返却を求められることがあります。
届出書は窓口で受け取れるほか、自治体によっては公式サイトからもダウンロード可能です。
必要書類と費用
世帯主変更届に必要となる主なものを、以下の表に整理しました。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 届出書 | 住民異動届、世帯変更届など |
| 本人確認書類 | マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、資格確認書など |
| 国民健康保険の資格確認書 | 世帯内に加入者がいる場合など、自治体から求められたとき |
| 委任状 | 本人や同一世帯員以外の代理人が届け出る場合 |
| 代理人の本人確認書類 | 代理人が窓口で提示する |
| 費用 | 無料 |
届出ができる人は、新しい世帯主や同一世帯の人などです。本人から依頼された代理人も提出できますが、委任状が必要になります。
また、親族であっても、住民票上の世帯が別であれば代理人として扱われるのが一般的です。一方、同じ世帯の人が届け出る場合は、委任状を不要としている自治体があります。
なお、必要書類は一律ではありません。外国人住民がいる世帯では続柄を確認する資料、代理人(本人に代わって手続きする人)が届け出る場合は代理権を示す書類などが必要になることもあります。実際に準備するものは、お住まいの市区町村で確認してください。
参考:大阪市各種申請等を代理人へ委任する場合(委任状)
期限を過ぎると過料が科される場合がある
世帯主変更届は、世帯主に変更が生じた日から14日以内に提出するのが原則です。住民基本台帳法第25条により、期限が定められているため注意しましょう。
正当な理由なく届出をしなかった場合は、5万円以下の過料が科されるおそれがあります。
期限を過ぎたことに気づいたときは、そのままにせず、市区町村の窓口に連絡してください。事情を伝えたうえで、必要な書類や手続き方法を確認することが大切です。
参考:e-Gov法令検索住民基本台帳法
世帯主が亡くなったら必要になる公的手続き

世帯主であるご家族を亡くしたあとは、市区町村や年金事務所などで複数の手続きが必要です。期限が短いものもあるため、死亡届を起点に、加入していた健康保険や年金の種類を確認しながら進めましょう。
ただし、手続きの要否や必要書類は、自治体や保険者によって異なります。資格確認書や年金証書などが見つからない場合も含め、各窓口の案内を確認してください。
死亡届の提出と火葬許可証の受け取り(7日以内)
死亡届は、亡くなった事実を知った日から7日以内に提出します。国外で亡くなった場合は、その事実を知った日から3か月以内です。以下に手続きの概要をまとめました。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出先 | 亡くなった場所・本籍地・届出人の所在地のいずれかの市区町村 |
| 主な届出人 | 親族、同居人、家主、後見人など |
| 主な書類 | 死亡届、死亡診断書または死体検案書 |
| 手数料 | 死亡届の提出は無料 |
| 期限 | 亡くなった事実を知った日から7日以内 |
死亡診断書または死体検案書とは、医師などが亡くなった事実や原因を証明する書類です。通常は死亡届と一体になった用紙を、市区町村に提出します。
火葬を行う場合は、死亡届とあわせて火葬許可の申請も必要です。市区町村で手続きが受理されると、火葬場に提出する火葬許可証が交付されます。
葬儀会社が届出を代行することもありますが、提出済みかどうかは確認しておきましょう。
健康保険・介護保険の資格喪失届(14日以内)
資格喪失とは、健康保険や介護保険の加入資格を失ったことを届け出る手続きです。ただし、加入していた制度によって、届出を行う人や期限が異なります。
| 加入していた制度 | 主な手続き | 期限・手続き先 |
|---|---|---|
| 国民健康保険 | 資格喪失の届出、資格確認書などの返却 | 原則14日以内に市区町村 |
| 勤務先の健康保険 | 被保険者資格喪失届の提出 | 原則5日以内に勤務先が手続き |
| 後期高齢者医療制度 | 通常は資格喪失届が不要な場合が多い | 資格確認書の返却などを市区町村に確認 |
| 介護保険 | 資格喪失の届出、被保険者証などの返却 | 原則14日以内に市区町村 |
国民健康保険では、資格の取得や喪失に関する届出を、原則として14日以内に行わねばなりません。資格確認書などが交付されていた場合は、市区町村の窓口に返却します。
勤務先の健康保険に加入していた場合は、事業主が健康保険・厚生年金保険の資格喪失届を提出します。遺族は勤務先に連絡し、亡くなった方と扶養家族に交付されていた資格確認書などを返却してください。
亡くなった方の健康保険で扶養されていた家族は、同じ健康保険をそのまま利用できません。国民健康保険に加入する、別の家族の扶養に入るなど、今後の健康保険を確認しましょう。
年金の受給停止(10日または14日以内)
年金を受けていた方を亡くした場合は、年金の支給を止めるための「年金受給権者死亡届」が必要になることがあります。提出期限は、厚生年金が10日以内、国民年金が14日以内です。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 届出の名称 | 年金受給権者死亡届 |
| 期限 | 厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内 |
| 提出先 | 年金事務所、街角の年金相談センターなど |
| 主な書類 | 年金証書、戸籍抄本や住民票除票(亡くなった方の住民記録)など |
| 届出不要になるケース | 日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合 |
参考:日本年金機構年金を受けている方が亡くなったとき
日本年金機構にマイナンバーが収録されている方は、年金受給権者死亡届を原則として省略できます。ただし、未支給年金や遺族年金は、別途請求しなければ受け取れません。
届出が遅れ、亡くなった月より後の分まで年金が振り込まれた場合は、返還を求められることがあります。年金の種類やマイナンバーの状況が分からないときは、年金事務所に確認してください。
葬祭費・埋葬料の請求(2年以内)
葬儀を行った場合は、加入していた健康保険から葬祭費や埋葬料が支給される可能性があります。自動的に振り込まれる制度ではなく、原則として申請が必要です。加入制度ごとの違いを整理しました。
| 加入していた制度 | 給付の名称 | 主な申請者 | 申請先 |
|---|---|---|---|
| 国民健康保険 | 葬祭費 | 葬儀を行った人など | 市区町村 |
| 後期高齢者医療制度 | 葬祭費 | 葬儀を行った人など | 市区町村 |
| 勤務先の健康保険 | 埋葬料・埋葬費 | 生計を維持されていた人、実際に埋葬した人など | 協会けんぽや健康保険組合 |
なお、埋葬料の請求権は死亡日の翌日、埋葬費は埋葬日の翌日から2年で時効です。領収書や会葬礼状、申請者名義の口座情報など、必要書類はご家庭ごとに確認してください。
参考:協会けんぽ埋葬料・埋葬費
遺族年金・未支給年金の請求
年金に関する手続きでは、「遺族年金」と「未支給年金」を分けて考える必要があります。いずれも自動的に支給されるとは限らず、受給要件を満たす遺族による請求が必要です。
| 給付 | どのような制度か | 主な対象者 |
|---|---|---|
| 未支給年金 | 亡くなった月分までのうち、まだ受け取っていない年金 | 亡くなった方と生計を同じくしていた遺族 |
| 遺族基礎年金 | 国民年金から支給される遺族年金 | 原則として子どものいる配偶者または子ども |
| 遺族厚生年金 | 厚生年金から支給される遺族年金 | 生計を維持されていた配偶者や子どもなど |
未支給年金とは年金を受けていた方がまだ受け取っていない年金や、亡くなったあとに振り込まれた年金のうち、亡くなった月分までに当たるものです。
亡くなった方と生活費を共にしていた遺族などが請求可能です。なお、遺族年金には、遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。
亡くなった方の加入制度や保険料の納付状況、遺族の年齢・続柄などによって、受け取れる年金が変わるため注意しましょう。
請求時には年金請求書のほか、戸籍謄本や世帯全員の住民票、振込先口座を確認できる書類などを求められます。状況によって必要書類が異なるため、年金事務所や市区町村の年金窓口で確認してください。
なお、遺族年金と未支給年金を受ける権利は、原則として5年で時効です。必要書類の収集に時間がかかる場合もあるため、落ち着いた段階で要件を確認しておきましょう。
参考:日本年金機構遺族年金
世帯主が亡くなったら必要になる生活まわりの名義変更

役所への届出とは別に、電気・ガス・水道など、住まいに関する契約も確認します。世帯主変更届を出しても、契約名義や支払口座が自動的に切り替わるわけではありません。
確認したい主な項目を整理すると、以下のようになります。
| 項目 | どうなるのか | 主な対応 |
|---|---|---|
| 公共料金 | 契約や支払いが旧名義のまま残る | 名義と支払方法を変更する |
| 銀行口座 | 金融機関への連絡後、入出金が停止される | 相続手続きと引落口座の変更を行う |
| 住宅ローン | 団体信用生命保険の加入状況で変わる | 借入先に連絡して保障内容を確認する |
| 賃貸住宅 | 一般的な借家権は相続の対象となる | 管理会社などと契約引き継ぎ・解約を相談する |
なお、契約先によって必要書類や手続き方法が異なります。検針票や契約書、通帳などを確認し、利用している会社へ順番に連絡しましょう。
公共料金の名義変更
電気・ガス・水道を引き続き利用する場合は、契約名義と支払方法の変更が必要です。主な確認事項をまとめてみました。
| 確認するもの | 主な対応 |
|---|---|
| 電気・ガス | 契約者の変更、利用停止、支払方法の変更 |
| 水道 | 使用者名義や請求先、支払口座の変更 |
| 支払口座 | 別の銀行口座やクレジットカードへの切り替え |
| 契約情報 | お客さま番号、使用場所、現在の契約者名を確認 |
電力会社やガス会社では契約者の変更を伴う場合、Web上の訂正手続きでは対応できず、電話連絡が必要になることがあります。水道についても、名義変更の受付方法は事業者ごとに異なるため注意しましょう。
旧契約者の口座から料金を引き落としている場合、口座の入出金停止に備えて支払先も変更します。手続きの際は、請求書や検針票を手元に用意しておくと契約内容が確認しやすいです。
銀行口座は凍結される
銀行口座は、名義人が亡くなった瞬間に自動で凍結されるわけではありません。しかし、金融機関がその事実を把握すると、相続財産を保全するために口座凍結をするのが原則です。
口座が凍結されると、主に以下の取引ができなくなります。
- ATMや窓口からの預金の引き出し
- 給与や家賃などの振り込みの受け取り
- 公共料金や家賃、ローンなどの口座振替
- キャッシュカードやインターネットバンキングの利用
公共料金などの引落口座になっている場合は、収納先の会社に連絡し、別の口座に変更しなければなりません。家賃などの引き落としがある場合は、管理会社などにも新しい口座を伝えます。
給与や家賃収入などの振込先になっている場合は、振込元への連絡も必要です。複数の連絡先への対応が必要となり、負担になることもあります。
当メディアの調査では、親にしておいてほしい終活として、「預貯金・口座(通帳)の整理・一覧化」を挙げた人が約56.7%で、すべての項目の中で最も多い結果でした。保険の整理・見直しを挙げた人は25.0%、不動産の今後の方針を挙げた人は23.0%です。(当メディア調査・2026年6月/回答300名・複数回答)
この結果から分かるように、利用している金融機関や口座の用途が分からないといった不安を抱えている方は多くいらっしゃいます。
あらかじめ通帳やキャッシュカード、金融機関からの郵便物などを整理しておくことが大切です。口座と自動引き落としの内容を一覧にすると、支払方法の変更や相続手続きも進めやすくなるでしょう。
住宅ローンは団体信用生命保険で完済される場合がある
団体信用生命保険に加入していた場合、保険金によって残りのローンが返済されることがあります。団体信用生命保険とは、借主に万一のことがあった際に、住宅ローン残高の返済に充てる保険です。
確認から手続きまでの流れは、以下を目安にしてください。
| 手順 | 対応 |
|---|---|
| 1 | 住宅ローンの契約書や返済予定表を探す |
| 2 | 借入先の金融機関に連絡する |
| 3 | 団体信用生命保険の加入状況を確認する |
| 4 | 診断書など、金融機関から案内された書類を提出する |
| 5 | 保険金の支払いとローン残高の扱いを確認する |
団体信用生命保険に加入していない場合や、保険金の支払要件を満たさない場合は、ローン債務が相続の対象になる可能性があります。ペアローンや連帯債務などは契約によって保障範囲が異なるため、返済を止める前に借入先の案内を確認してください。
生命保険を使った相続の備えについては、下記の記事で詳しく解説しています。

賃貸住宅の契約者変更
一般的な賃貸住宅では、契約者である借主を亡くしても、賃貸借契約が終了するわけではありません。住まいを借りる権利である「借家権」は、原則として相続人に引き継がれます。
ただし、その後の対応は、住み続ける人がいるかによっても変わります。
| 状況 | 主な対応 |
|---|---|
| 同居していた相続人が住み続ける | 管理会社や貸主に連絡して契約引き継ぎや名義変更を確認する |
| 別居していた相続人が新たに住む | 入居条件や契約者変更の可否を確認する |
| 誰も住まない | 相続人が解約方法、家財の搬出、明渡し時期を相談する |
| 契約内容が分からない | 賃貸借契約書や家賃の支払記録などを確認する |
なお、契約名義だけを勝手に書き換えたり、相続人の確認前に家財を処分したりするのは避けましょう。敷金の返還先や未払い家賃、原状回復費用も相続に関係するため、まずは管理会社や貸主に事情を伝えることが大切です。
死亡届を提出しても、健康保険・介護保険・年金の給付請求まで、すべての手続きが自動的に完了するわけではありません。マイナンバーの連携によって届出を省略できる場合でも、葬祭費や未支給年金、遺族年金などは別途申請が必要です。
自治体によっては、亡くなった際に必要な手続きを案内するハンドブックを用意しています。何から進めるか迷うときは、亡くなった方が住民登録していた市区町村の案内も活用すると、手続きの抜け漏れを整理しやすくなるでしょう。
世帯主が亡くなったあとに進める相続手続き

公的手続きや生活上の契約変更と並行して、相続の手続きも進めます。相続放棄や税務申告には期限があるため、まずは遺言書・相続人・財産の確認から始めましょう。
遺言書の有無を確認する
相続手続きを始める際は、亡くなった方が遺言書を残していないか確認します。遺言書には、財産を誰に引き継がせるかなど、被相続人の意思が記載されていることがあるためです。
| 遺言書の種類 | 概要 | 発見後の対応 |
|---|---|---|
| 自筆証書遺言 | 本人が原則として自筆で作成する遺言書 | 原則として家庭裁判所の検認が必要 |
| 法務局で保管された自筆証書遺言 | 本人が作成し、法務局の保管制度を利用した遺言書 | 検認は不要 |
| 公正証書遺言 | 公証人が内容を確認して作成する遺言書 | 検認は不要 |
検認とは、家庭裁判所が遺言書の状態や内容を確認し、偽造や書き換えを防ぐための手続きです。自宅で封印された遺言書を見つけた場合は、自分で開封せず、家庭裁判所に確認します。
ただし、公正証書遺言と、法務局で保管されている自筆証書遺言は検認の対象ではありません。遺言書の種類が分からない場合は、開封や遺産の処分を進める前に、弁護士や司法書士に相談すると安心です。
参考:裁判所遺言書の検認
相続人と相続財産を調べる
遺言書を確認した後は、誰が相続人になるのか、どのような財産があるのかを調べます。預貯金や不動産だけでなく、借金や未払金なども相続の対象です。調査する内容は、大きく2つに分けられます。
| 調査項目 | 主な確認方法 |
|---|---|
| 相続人 | 被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍などを集める |
| 相続財産 | 通帳、固定資産税の通知書、証券会社の書類、借入明細などを確認する |
主な相続財産には、以下のものがあります。
- 土地や建物
- 生命保険金
- 預貯金や現金
- 株式や投資信託
- 自動車や貴金属
- 借金や住宅ローン
- 税金や医療費などの未払金
生命保険金は、受取人の指定状況によって遺産に含まれるかどうかが異なります。
なお、相続放棄を検討している間は、預金を使ったり、不動産を売却したりしないよう注意しましょう。財産の処分によって、相続を承認したと扱われるおそれがあります。
相続放棄を検討する(3か月以内)
財産より借金が多い場合や、管理が難しい不動産がある場合は、相続放棄を検討します。相続放棄とは、プラスの財産とマイナスの財産をまとめて受け継がないための手続きです。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 期限 | 自分のために相続が始まったことを知った時から原則3か月以内 |
| 手続き先 | 被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所 |
| 主な効果 | 初めから相続人ではなかったものと扱われる |
| 放棄の範囲 | 預貯金・不動産・借金などを一括して放棄する |
| 手続きする人 | 相続放棄を希望する相続人本人 |
3か月の期間は「熟慮期間」と呼ばれます。被相続人が亡くなった日からではなく、自分が相続人になったことを知った時から数えるのが原則です。
財産調査が終わらず、期間内に判断できない場合は、家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てられます。ただし、申立てをすれば必ず延長されるわけではないため、期限前に手続きを進めることが大切です。
相続放棄が適しているか、すでに行った財産処分が問題になるかは個別判断です。判断に迷うときは、早めに弁護士に確認してください。
相続手続きを自分で進められるかどうかの判断は、下記の記事で詳しく解説しています。

遺産分割協議を行う
遺産分割協議とは、相続人全員で遺産の分け方を話し合うことです。遺言書がない場合や、遺言書に記載されていない財産がある場合などに行います。一般的な流れは以下のとおりです。
- 相続人を確定する
- 相続財産と借金を一覧にする
- 財産の分け方を話し合う
- 相続人全員が合意する
- 合意内容を遺産分割協議書にまとめる
- 相続人全員が署名し、実印を押す
遺産分割協議書とは、誰がどの財産を受け継ぐかを記録した書類です。不動産の相続登記や預貯金の解約手続きなどで提出を求められることがあります。
遺産分割協議そのものに一律の期限はありません。しかし、準確定申告や相続税申告、相続登記には別の期限があります。話し合いがまとまらない場合でも、期限のある手続きを放置しないよう注意が必要です。
準確定申告(4か月以内)と相続税の申告(10か月以内)
被相続人に申告すべき所得がある場合は、相続人が準確定申告を行います。相続財産が一定額を超える場合には、相続税の申告と納付も必要です。2つの申告の違いは、以下の表で確認できます。
| 項目 | 準確定申告 | 相続税の申告 |
|---|---|---|
| 申告する税金 | 被相続人の所得税 | 相続した財産にかかる相続税 |
| 主な対象 | 事業所得や不動産所得など、申告すべき所得があった場合 | 課税対象となる財産が基礎控除を超える場合など |
| 期限 | 相続の開始を知った日の翌日から4か月以内 | 相続の開始を知った日の翌日から10か月以内 |
| 提出先 | 被相続人の住所地を管轄する税務署 | 被相続人の住所地を管轄する税務署 |
課税対象となる財産が基礎控除を超える場合などは、相続人が相続税の申告を行います。基礎控除とは、一定額まで相続税がかからない仕組みです。金額は、次の式で計算します。
3,000万円+600万円×法律上の相続人の数
遺産分割が10か月以内にまとまっていなくても、相続税の申告期限は原則として延びないため注意しましょう。
不動産の相続登記(3年以内)
不動産を相続した場合は、土地や建物の名義を被相続人から相続人に変更します。この手続きを「相続登記」といいます。
2024年4月1日から相続登記の申請が義務化されました。2026年8月時点の主なルールは、次の表で確認できます。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 基本的な期限 | 不動産を相続したことを知った日から3年以内 |
| 遺産分割が成立した場合 | 成立日から3年以内に協議内容を反映した登記を申請 |
| 申請先 | 不動産の所在地を管轄する法務局 |
| 主な必要書類 | 戸籍、住民票、遺産分割協議書、固定資産評価証明書など |
| 相談先 | 法務局、司法書士など |
2024年4月1日より前に始まった相続でも、名義変更をしていない不動産は義務化の対象です。申請書の作成や名義変更の進め方に迷うときは、司法書士に相談してください。
遺産分割がまとまらず、期限内に通常の相続登記ができない場合は、「相続人申告登記」を利用できることがあります。これは、自分が登記名義人の相続人であることを法務局に申し出て、相続登記の申請義務を一時的に果たす制度です。
ただし、相続人申告登記をしても、不動産の名義を最終的に変更したことにはなりません。後に遺産分割が成立した場合は、その内容を反映する相続登記を3年以内に申請しましょう。
参考:法務省相続人申告登記について
世帯主が亡くなったあとの手続きで迷ったらPR mediaへ無料相談

世帯主であるご家族を亡くしたあとは、期限の異なる手続きを並行して進める必要があります。役所での届出だけでなく、相続財産や実家の扱いまで考えると、何から整理すべきか迷う方も少なくありません。
- 「手続きが多く、何から始めればよいか分からない」
- 「実家や土地を相続するか、売却するか決められない」
- 「不動産や生命保険を含めて、今後の方向性を整理したい」
このような悩みがある方は、PR mediaをご活用ください。いきなり面談を申し込むのではなく、まずは1分程度のアンケートに登録するところから始められます。
当メディアの調査では、相続税や終活について相談・情報収集したい内容として、約36.7%が「相続税がかかるかの簡易診断」を挙げました。自分の家庭に相続税や対策が必要なのか、まず全体像を確認したい人が多いことがうかがえます。(当メディア調査・2026年6月/回答300名・複数回答)
PR mediaで整理できる主な内容を、以下の表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応サービス | 不動産の評価・活用・売却・空き家買取・リースバック、生命保険などの選択肢の整理 |
| 相談できる内容 | 相続財産の整理、実家や土地の扱い、相続後の資金に関する方向性など |
| 強み | 相続を入口に、不動産と生命保険を横断して比較できる |
| 向いている人 | 何から始めるべきか分からない方、実家や土地の扱いに迷っている方 |
| 料金の目安 | アンケート登録は無料 |
PR mediaでは、特定の方法を先に決めるのではなく、財産や家族の希望を確認した上で選択肢を整理します。
不動産の評価・売却・活用に加え、空き家買取やリースバック、生命保険などを組み合わせて検討できる点が特徴です。
例えば、相続した実家に住む予定がなければ、売却や賃貸としての活用を比較できます。すぐに買い手が見つかりにくい場合は、空き家買取も選択肢です。
不動産を売却した後も賃料を支払って利用する「リースバック」が適していることもあります。
ただし、役所への届出代行や具体的な税額計算は、PR mediaの相談範囲とは異なります。税務上の判断は税理士、相続登記は司法書士、相続人間の争いや法的判断は弁護士に相談することが大切です。
何から手をつけるべきか迷っている段階でも、すべてを一人で整理する必要はありません。まずは無料相談を活用するなどし、将来の相続や不動産について気になる点を整理しましょう。
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世帯主が亡くなったあとの手続きに関するよくある質問

ここでは、世帯主が亡くなったあとの手続きに関するよくある質問にお答えします。
参考:柏市役所児童手当の受給者が亡くなった場合
まとめ:世帯主が亡くなったら期限のある手続きから、早めに相談を

世帯主であるご家族を亡くしたあとは、死亡届や世帯主変更届、健康保険など、期限の短い手続きから確認します。
その後は、年金や公共料金、銀行口座、住宅ローンなど、生活に関わる手続きを整理しましょう。その他にも、相続放棄や準確定申告、相続税の申告、不動産の相続登記にも、それぞれ期限があります。
ただし、すべての手続きを一度に進める必要はありません。期限と手続き先を確認し、分からない部分は市区町村や年金事務所、金融機関などに相談しながら進めることが大切です。
PR mediaでは、相続を入口に、不動産の評価・活用・売却・空き家買取・リースバックや生命保険まで横断して整理できます。
実家や土地をどうするか迷っている方は、ご家庭の状況や気になる点を整理することから始めてみてはいかがでしょうか。
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