墓じまいの費用は誰が払う?もめる前に総額を下げる3つの方法

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実家のお墓をこの先どうするか、気になりながら先送りになっていないでしょうか。

墓じまいという言葉は知っていても、総額でいくらかかるのかまでは見えにくいものです。「思ったより高くつくのでは」と身構えてしまい、家族に切り出せないまま時間が過ぎてしまう方も少なくありません。

こんな疑問をお持ちではありませんか?
  • 墓じまいには全部でいくらかかるのかが分からない
  • 何にいくら必要で、誰が負担するのかを知りたい
  • 費用を抑える方法まで確かめたうえで、家族と話し合えるようになりたい

墓じまいの費用は、「お墓を閉じる費用」と「新しい納骨先の費用」の2つに分かれます。内訳を知らないまま見積もりを受け取ると、提示された金額が妥当なのか判断できません。

反対に、内訳と相場観を持っておけば見積もりの読み方が変わり、家族との話し合いも進めやすくなります。

当メディアの調査で、終活(親の資産や希望の整理)について家族と話し合った経験を尋ねました。「話したことはない」が50.3%、「なんとなく話題に出た程度」が39.3%です。

具体的に話し合えている方は10.3%にとどまります。お墓やお金の話が後回しになりやすいのは、多くのご家庭に共通する状況といえそうです。

(当メディア調査/2026年6月・回答300名)

読み終えるころには、ご自身のケースでおよそいくらかかりそうかの見当がつき、家族で何を決めておけばよいかも整理できます。

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当メディア『タクソウ(託す相続)』は、PR media株式会社(東京都渋谷区/2018年設立)が運営しています。代表取締役の藤森 何意は、相続の総合的な知識を持つ「相続診断士」の資格を保有。PR mediaは保険代理事業を展開するとともに、不動産の売買・賃貸管理を手がける企業グループに属し、相続対策と関わりの深い不動産・保険分野の実務知見を有しています。

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目次

お墓を閉じるまでにかかる費用

墓じまいでお墓を閉じる費用が撤去・閉眼供養・離檀料・改葬許可の4つに分かれることを示す見出し画像

墓じまいとは、お墓を撤去して区画を更地に戻し、墓地の管理者へ返すことです。取り出した遺骨を別の場所へ移す手続きは改葬と呼ばれ、墓じまいには必ず改葬がともないます。

総額の目安から確認していきましょう。墓じまいの費用は、性格の異なる3つのまとまりに分けられます。全体像を表で整理しました。

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費用の種類金額の目安主な内容
お墓の撤去に関する費用30万円〜50万円墓石の解体・整地、遺骨の取り出し、閉眼供養のお布施、離檀料
行政手続きに関する費用数百円〜1,000円程度埋蔵証明書、受入証明書、改葬許可証などの発行手数料
新しい納骨先に関する費用30万円〜100万円永代供養墓、納骨堂、樹木葬などにかかる費用
総額の目安35万円〜150万円上記3つを合計した金額

金額の幅が広いのは、墓地の規模・立地・石材店・地域によって条件が大きく変わるためです。あくまで目安として受け取り、実際の金額はご自身のお墓で見積もりを取って確かめてください。

※2026年9月時点の情報です。

お墓の情報サイトの利用者のうち、実際に墓じまいをした方への調査を見てみましょう。実施費用は「31万円〜70万円」が31.3%で最多でした。

30万円以下の16.8%を合わせると、およそ2人に1人が70万円以下で完了しています。一方で151万円以上も14.0%あり、条件しだいで総額が動くことが読み取れます。

別の調査でも、費用の散らばりは同じように表れています。墓じまいを経験した52名への調査では、総額は「10万円未満」と「30万円〜50万円」が各19.2%で並んで最多でした。

調査によって分布が変わること自体が、金額を一概に提示できないことを示しています。

地域による差も小さくありません。石材店の業界団体が2025年にお墓の購入者818名へ行った調査では、墓石の平均購入価格は全国で169.5万円でした。

地域別では九州地方が245.7万円ともっとも高く、近畿地方の145.7万円とは約100万円の開きがあります。お墓にかかる費用が地域でどれほど動くかを示す例です。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

参考:株式会社鎌倉新書「第4回 改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」

参考:株式会社リバーズエッジ 墓じまいパートナーズ「墓じまい実態調査2026」

参考:全国優良石材店の会「第38回(2025)お墓購入者アンケート調査」

合わせて読みたい

墓石の撤去・解体にかかる費用

墓石の撤去にかかる費用は、1平方メートルあたりの単価で示されるのが一般的です。お墓の区画が広いほど作業量が増えるため、それにともなって金額も高くなります。

単価を1平方メートルあたり10万円とした場合、区画の広さごとの目安は次のようになります。

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区画の広さ撤去・整地費用の単純計算区画のイメージ
1平方メートル10万円程度都市部の小さめの区画
2平方メートル20万円程度一般的な広さの区画
4平方メートル40万円程度先祖代々の広い区画

表はあくまで単価を掛け合わせただけの計算です。実際には墓石の材質や作業環境で上下するため、見積もりでの確認が欠かせません。

撤去以外にも、次のような費用が発生する場合があります。

撤去以外に発生しうる費用
  • 遺骨の取り出し作業費:埋葬されている数によって加算されることがある
  • 遺骨のメンテナンス費:1万円〜3万円が目安。長年埋葬された遺骨の汚れを落とす作業
  • 遺骨の運搬費:自分で運ぶか、業者や郵送サービスを使うかで変わる

撤去費用は区画の広さで決まる部分が大きい一方、付随する作業は遺骨の数や状態に左右されます。見積もりを依頼するときは、区画の広さと埋葬されている遺骨の数を先に伝えておくと、金額のぶれが小さくなります。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

閉眼供養のお布施

閉眼供養は魂抜きとも呼ばれ、お墓に宿った魂を抜くための法要です。遺骨を取り出す前に行うのが通例で、読経をお願いした僧侶にお布施をお渡しします。

お布施の考え方を整理すると、次のようになります。

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項目内容
金額の目安3万円〜10万円
金額の決まり定価はなく、お気持ちとされるのが一般的
左右する要素寺院との関係の深さ、地域の慣習、法要の内容
注意したい点領収書が出ないことがあるため、支払った日と金額を控えておく

金額が決まっていないぶん、いくら包めばよいか迷いやすい費目です。判断に困るときは、次のような確かめ方があります。

お布施の目安の確かめ方
  • 寺院に「皆さまはどのくらい包まれていますか」と率直に尋ねる
  • 親族のなかで過去に法要を営んだ方に、当時の金額を聞く
  • 墓地の管理事務所に、地域のおおよその目安を確認する

いずれも、金額を探ること自体が目的ではありません。相場から大きく外れない範囲を把握し、納得して渡せる状態にすることが、後の気まずさを減らします。

なお浄土真宗では魂を入れる・抜くという考え方がないため、閉眼供養ではなく遷仏法要という形をとります。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

参考:株式会社リバーズエッジ 墓じまいパートナーズ「墓じまい実態調査2026」

寺院に納める離檀料

離檀料は、寺院の檀家をやめる際に納めるお金です。目安は3万円〜20万円とされ、法要で包むお布施の2倍から3倍にあたる金額が多いといわれます。

性格を整理すると、次のように理解できます。

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観点一般的に説明されている内容
支払いの位置づけ法律上の支払い義務があるものではないとされています
金額の目安3万円〜20万円
本来の意味合いこれまでお世話になったことへの感謝を伝えるお金
寺院墓地以外の場合民営・公営の霊園では、離檀料という費目は生じないのが通例

金額の考え方に幅があるため、行き違いが起きやすい費目です。話し合いを穏やかに進めるには、次の順番を意識してみてください。

離檀料を話し合う順番
  • 墓じまいを決めた事情を、電話ではなく直接伺って説明する
  • 感謝を伝えたうえで、離檀料の考え方を確認する
  • 金額に開きがあるときは、その場で結論を出さず持ち帰る
  • 折り合いがつかない場合は、弁護士など第三者に相談する

寺院の側にも、檀家が減ってしまうとお寺の維持が難しくなるという事情があります。そのため、一方的にお寺側に非があると決めつけるのは避けたいところです。

お互いの事情をしっかりと伝え合う姿勢を持つことが、結果としてトラブルのない円満な解決へとつながるでしょう。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

参考:株式会社リバーズエッジ 墓じまいパートナーズ「墓じまい実態調査2026」

改葬許可の申請にかかる費用

遺骨を別の場所へ移すには、墓地、埋葬等に関する法律(墓地埋葬法)にもとづき、市区町村長の改葬許可を受ける必要があります。この手続き自体の費用は、ほかの費目に比べて少額です。

必要になる書類と入手先を表にまとめました。

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書類入手先手数料の目安
埋蔵証明書(埋葬証明書)現在のお墓の管理者300円〜1,500円程度
受入証明書新しい納骨先の管理者不要とされています
改葬許可申請書お墓がある市区町村の役所1,000円程度、または無料
改葬許可証申請先の市区町村(申請後に交付)自治体ごとに異なります

発行手数料は数百円から1,000円台で収まることが多く、総額への影響は小さいと考えてよいでしょう。ただし、手続きそのものには手間がかかります。

改葬手続きで手間がかかる点
  • 埋葬されている人数分の申請が必要になる自治体がある
  • 古い記録をさかのぼって、埋葬者の氏名や年月日を確認する必要がある
  • 旧墓地・新墓地・役所の3か所とやり取りするため、日程調整に時間を要する
  • 遺骨の取り出しや運搬には、別途費用がかかる

書類の費用よりも、時間と段取りの負担が大きい工程だと考えて、余裕を持ったスケジュールを組んでおくと安心です。

参考:厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律に係る行政の仕組み」

参考:横浜市「改葬(遺骨の移動)の手続き」

💡 専門家からの補足

墓じまいのご相談でとても多いのが、石材店の見積もりを見ただけで「これが費用の総額だ」と思い込んでしまうケースです。石材店の見積もりは、あくまでお墓の撤去と整地にかかる費用が中心です。

お布施や離檀料、新しい納骨先にかかる費用などは別枠になるのが一般的といえます。費用の抜け漏れを防ぐためには、「誰に支払うお金なのか」を意識することが大切です。

まずは大きく3つのまとまりに分けて紙に書き出してみると、全体像をすっきりと整理できます。

新しい納骨先にかかる費用

永代供養墓や納骨堂・樹木葬・一般墓など納骨先によって墓じまいの総額が変わることを示す見出し画像

墓じまいの総額は、遺骨をどこへ移すかで大きく変わります。同じお墓を閉じる場合でも、移す先しだいで数十万円単位の差が出るためです。納骨先ごとの目安を確認していきましょう。

永代供養墓に移す場合

永代供養墓は、霊園や寺院が遺族に代わって管理と供養を続けてくれるお墓です。承継者を必要としないため、墓じまい後の移し先として選ばれています。

埋葬のしかたによって、費用も性格も変わります。

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タイプ費用の目安特徴
合祀型5万円〜30万円ほかの方の遺骨とまとめて納める。費用をもっとも抑えやすい
個別型50万円〜150万円一定期間または永代にわたり、個別に安置される

合祀型を選ぶと費用は大きく下がります。ただし、一度合祀すると遺骨を取り出すことはできません。

永代供養墓を選ぶ前に確かめる点
  • 将来、別の場所へ移す可能性が少しでもあるなら個別型を検討する
  • 親族のなかに合祀へ抵抗がある方がいないか、事前に確かめておく
  • 合祀までの期間が定められている場合は、その年数を書面で確認する

これらの点に注意しつつ、永代供養の方式を検討します。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「永代供養墓とは?種類や費用、メリット・デメリット」

参考:株式会社鎌倉新書「第4回 改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」

納骨堂に移す場合

納骨堂は、遺骨を納めた骨壺を建物のなかに安置する施設です。屋内にあるため天候に左右されず、駅から近い立地も多いことから、お参りのしやすさを重視する方に向きます。

形式ごとの違いを整理しました。

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形式概要
ロッカー式扉の付いた収蔵スペースに骨壺を納める
仏壇式上段が仏壇、下段が骨壺の収蔵スペースになっている
墓石式屋内に小型の墓石を置き、その下に骨壺を納める
自動搬送式参拝スペースまで遺骨が機械で運ばれてくる
合祀式一定の期間を過ぎると、ほかの遺骨とまとめて納められる

平均購入金額は81.5万円ですが、形式によって価格帯が大きく異なる点が調査でも指摘されています。検討するときは、次の点を見ておくと比較しやすくなります。

納骨堂を比べるときの確認点
  • 年間管理費の有無と金額、支払いが必要な期間
  • 個別安置の期間と、期間経過後の取り扱い
  • 法要や納骨の際に別途かかる費用の有無
  • 施設の運営主体と、建物の維持管理の方針

立地のよさは、お参りの回数に直結します。金額だけで絞り込まず、ご家族が無理なく通える場所かどうかも判断材料に加えてください。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「納骨堂とは?種類と費用相場、永代供養墓との違い」

参考:株式会社鎌倉新書「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」

樹木葬に移す場合

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標とするお墓です。墓石を建てないぶん費用を抑えやすく、承継者を必要としない形式が中心です。

分類のしかたは2通りあり、組み合わせで費用が決まります。

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分け方種類費用への影響
環境による分類里山型/公園型/庭園型立地や区画の広さで変わる
埋葬方法による分類合祀型/集合型/個別型個別区画ほど高くなりやすい

平均購入金額は71.7万円です。維持費の面では、年間管理費が「かからない」と答えた割合が83.0%にのぼり、ほかの形式より負担が軽い傾向が示されています。

樹木葬を検討するときの視点
  • 初期費用と管理費の合計で、長い目で見た負担を試算する
  • 合祀型は費用を抑えやすい反面、遺骨を取り出せなくなる
  • 里山型は自然のなかにあるぶん、お参りの所要時間を確かめておく

費用と手間の両面で軽さがあるため、墓じまいの移し先として選ばれやすい形式です。その後の管理をご家族に引き継がない前提で考えている方には、選択肢に入れやすいでしょう。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「樹木葬とは?種類と特徴・永代供養との違い、費用相場」

参考:株式会社鎌倉新書「第17回 お墓の消費者全国実態調査(2026年)」

参考:株式会社鎌倉新書「第16回 お墓の消費者全国実態調査(2025年)」

新しい一般墓に移す場合

一般墓は、家単位で継承していく墓石のあるお墓です。4つの選択肢のなかでは、もっとも費用がかかる移し先にあたります。

費用の内訳は、大きく3つに分かれます。

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項目内容目安
永代使用料墓地の区画を使う権利にかかる費用立地により大きく変動
墓石代石材の加工・彫刻・設置にかかる費用石の種類と大きさで変動
年間管理費霊園や寺院に毎年納める維持費継続的に発生

平均購入金額は152.0万円で、ほかの形式を大きく上回ります。先に触れた石材店の調査でも、墓地の取得費用を除いた墓石の平均購入価格は169.5万円でした。

集計の範囲が違うため金額はそろいませんが、どちらも150万円を超える水準を示しています。

それでも一般墓が選ばれるのは、次のような事情があるためです。

それでも一般墓が選ばれる理由
  • 家族単位で使えるため、一人ひとりが別々に購入するより総額を抑えられる場合がある
  • 納められる遺骨の数に上限がなく、代々受け継いでいける
  • 親族のなかに、従来の形を大切にしたいという意向がある

一方で、管理と承継の負担を次の世代へ引き継ぐ点は変わりません。今回の墓じまいと同じ課題が将来も生じうることを踏まえ、ご家族で見通しを話し合っておくことをおすすめします。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

参考:全国優良石材店の会「第38回(2025)お墓購入者アンケート調査」

💡 専門家からの補足

ご相談で見落とされやすいのが、管理費の支払期間です。納骨堂や個別型の樹木葬では、一定期間が過ぎると合祀に移される取り決めになっている施設があります。

「何年間、個別で安置されるのか」「その後はどう扱われるのか」を資料で確認しておくと、ご家族の想定とのずれを防げます。

墓じまいの費用が高くなる原因

区画の広さや重機の可否など墓じまいの費用が高くなる4つの条件を示す見出し画像

同じ墓じまいでも、見積もりの金額には差が出ます。理由を知っておくと、提示された金額が何によって決まったのかを読み取れるようになります。主な要因を4つ見ていきましょう。

金額が上がりやすい条件を、影響の出方とあわせて整理しました。

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要因金額に影響する理由確かめ方
区画が広い・墓石が大きい作業量と処分する石材の量が増える墓地使用許可証で区画の面積を見る
重機が入れない解体と搬出を手作業で進めることになる通路の幅とクレーン車の進入可否を聞く
遺骨の数が多い取り出し作業と改葬の手続きが増える過去帳や墓誌で埋葬者の数を数える
指定石材店がある相見積もりで比べられない場合がある霊園や寺院の管理規約を確認する

4つに共通するのは、作業のしやすさと選択の自由度が金額を左右するという点です。以下で、それぞれの中身を具体的に見ていきます。

お墓の区画が広く墓石が大きい

撤去費用は区画の面積に比例して増えるため、区画の広さは金額を決める大きな要素です。先祖代々のお墓は区画が広く、費用がかさみやすい傾向があります。

広い区画で金額が上がる理由は、次のとおりです。

広い区画で金額が上がる理由
  • 地上の墓石だけでなく、地下の基礎部分まで撤去する必要がある
  • 外柵や灯籠、墓誌など、付属する石材が多くなりやすい
  • 運び出す石材の量が増え、処分費用も比例して増える
  • 整地して更地に戻す面積が広がり、作業日数が延びる

ご自身の区画の面積は、墓地使用許可証や管理者からの通知に記載されています。問い合わせる前に面積を調べておくと、おおよその金額感を先につかめます。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

重機が入れず手作業での搬出になる

墓石は1基で数百キログラムに達することもあり、通常はクレーン車などの重機を使って搬出します。重機が入れない立地では手作業に切り替わり、人手と日数が増えるぶん金額が上がります。

重機が使いにくい立地の特徴は、以下のとおりです。

重機が使いにくい立地
  • 通路が狭く、車両が区画の近くまで入れない
  • 山間部や傾斜地にあり、足場を組む必要がある
  • 階段を経由しないとたどり着けない
  • 周囲の区画が密集しており、作業スペースを確保しにくい

こうした条件は、写真や口頭の説明だけでは伝わりにくいものです。可能であれば、石材店に現地を見てもらったうえで見積もりを出してもらうと、着工後の増額を避けやすくなります。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

納められている遺骨の数が多い

埋葬されている遺骨の数は、作業費と手続きの両方に影響します。代々受け継がれてきたお墓ほど数が多くなり、そのぶん負担も重くなります。

遺骨の数で変わる項目を表にまとめました。

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項目遺骨の数が多いとどうなるか
取り出し作業費1柱ごとに加算される契約が一般的
改葬許可の申請人数分の申請が必要になる自治体がある
遺骨のメンテナンス洗浄や乾燥の対象が増え、費用と日数が延びる
新しい納骨先の費用納める数によって使用料が変わる施設がある

数を把握しないまま見積もりを取ると、後から金額が変わりやすくなります。墓誌や過去帳、管理者の記録を先に確認しておきましょう。古いお墓では記録が残っていない場合もあるため、早めの確認が役立ちます。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「改葬許可証とは?改葬手続きとお墓移転の流れ」

参考:株式会社鎌倉新書「第4回 改葬・墓じまいに関する実態調査(2026年)」

霊園に指定石材店がある

霊園や寺院によっては、工事を依頼できる石材店があらかじめ決められています。この場合、石材店を選べず、相見積もりが取れないことがあります。

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区分石材店の選択費用面の特徴
指定石材店制の霊園決められた店に依頼する比較ができず、提示額が基準になる
指定のない霊園自由に選べる複数社を比べて判断できる

指定があるかどうかは、管理規約や使用許可証に書かれているため事前確認が可能です。

指定石材店があるときの確認手順
  • 管理事務所に「指定石材店の定めはありますか」と直接尋ねる
  • 指定がある場合は、見積もりの内訳を項目ごとに説明してもらう
  • 不要な工事が含まれていないか、1行ずつ確認する

選べないからといって、金額を確かめられないわけではありません。内訳の説明を求めること自体は、指定の有無にかかわらずできます。

参考:いいお墓(株式会社鎌倉新書)「墓じまいとは?手続きの流れや費用、トラブル対策を解説」

💡 専門家からの補足

見積もりを受け取った際、総額だけを見て高いか安いかを判断してしまう方は少なくありません。ここで確認しておきたいのは、撤去・整地・処分・運搬にかかる費用が、それぞれ別の項目として記載されているかどうかです。

「作業一式」とだけ書かれている状態では、どこまでの工程が含まれているのかを正確に把握するのは困難です。そのような場合は、内訳を細かく分けて書き直してもらうよう依頼してみましょう。

それだけでも金額の根拠が明確になり、納得して話を進めることができます。

墓じまいの費用は誰が払うのか

お墓は祭祀財産として相続財産とは別に扱われ墓じまいの負担者に法律の定めがないことを示す見出し画像

墓じまいの費用は数十万円規模になるため、負担者をめぐって家族の話し合いが必要です。裏を返せば、決めないまま進めると後で食い違いが起きやすくなります。

負担者を決めた法律はない

墓じまいの費用について、誰がいくら払うべきかを定めた法律はありません。民法が定めているのは、お墓や仏壇を誰が引き継ぐか、という点にとどまります。

なお、お墓・仏壇・位牌・家系図のように先祖をまつるための財産は、まとめて祭祀財産と呼ばれます。通常の相続財産との違いを比べてみましょう。

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項目預貯金や不動産などの相続財産祭祀財産(お墓・仏壇・位牌など)
引き継ぐ人相続人全員で分ける原則として1人が承継する
決め方遺言または遺産分割協議故人の指定、慣習、家庭裁判所の判断の順
遺産分割の対象対象になる対象に含まれない

祭祀財産は遺産分割の対象外とされているため、お墓を引き継ぐ人が自動的に多く財産をもらえるわけではない点に注意が必要です。費用の分担は、法律ではなく家族の合意で決まります。

だからといって力関係で押し切るのではなく、経緯を共有しながら決めていく進め方が望まれます。

参考:e-Gov法令検索「民法 第897条」

合わせて読みたい

一般的にはお墓を継ぐ人が負担する

実際には、お墓を引き継いだ人(祭祀承継者)が費用を負担する例が多く見られます。祭祀承継者について、整理します。

祭祀承継者とは
  • 祭祀承継者とは、お墓・仏壇・位牌・系譜などを引き継ぎ、先祖の供養を担う人のこと
  • 長男が継ぐという法律上の決まりはなく、続柄による制限もない
  • 故人が生前に指定していればその人、指定がなければ慣習に従って決まる
  • 慣習がはっきりしないときは、家庭裁判所が定める

手続きの前に確かめておきたいのが、お墓の名義です。墓地使用者以外の人が改葬を申請する場合、墓地使用者の承諾書などを添えることが法令で定められています。

名義は、墓地使用許可証や管理者の記録からたどれます。書類の保管場所とあわせて整理しておくと、その後の手続きが滞りません。

参考:e-Gov法令検索「民法 第897条」

参考:厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」

兄弟姉妹や親族で分担することもある

お墓を継ぐ人ひとりに負担が集中すると、不公平感が生まれやすくなります。兄弟姉妹や親族で分担する方法も、選択肢のひとつです。

分担のしかたには、いくつかの型があります。

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分担の型内容向いているケース
均等割り人数で等分する関わりの度合いに大きな差がない
費目別撤去費と納骨先の費用を分けて担当する支払い時期をずらしたい
資産に応じた分担相続で受け取った割合に合わせる相続の手続きと時期が重なる
親の生前資金から充当親と相談して資金を用意しておく親が元気なうちに準備できる

どの型を選ぶにしても、着手する前に割合と支払い方法まで決めておくことが大切です。工事が始まってからでは、金額が確定しているぶん話し合いの余地が狭まります。

当メディアの調査で、親に終活を進めてほしくても切り出しにくい理由を尋ねました。「親がまだ元気なので切り出しにくい」が21.3%で最多です。

「お金の話を子から切り出すのは気が引ける」が19.3%、「何から頼めばいいか分からない」が18.0%と続きます。費用の話が先送りになる背景が読み取れる結果です。

(当メディア調査/2026年6月・回答300名)

💡 専門家からの補足

ご相談でよく伺うのが、「言い出した人が払うことになった」という流れです。墓じまいを提案した人が費用も段取りも背負い込み、後になって不公平感が残るケースがあります。

提案した人=負担する人ではないと最初に共有しておくだけで、話し合いの空気は変わります。金額が固まる前に、負担の考え方だけでも先に決めておくとよいでしょう。

墓じまいで使える補助金

墓じまいの補助金を窓口の確認から申請・返還・振り込みまで5段階で受け取る流れを示す見出し画像

自治体によっては、墓じまいにかかる費用の一部を助成する制度があります。ただし、制度の有無や金額、要件は自治体ごとに異なります。

補助金を出している自治体の探し方

墓じまいの補助金を効率よく探すには、あらかじめ調べる手順を決めておくことが大切です。次の手順で確認可能です。

補助金を探す手順
  • お墓がある市区町村名と「墓じまい 補助金」「墓地 返還 助成」で検索する
  • 公営墓地の場合は、霊園の管理事務所に制度の有無を直接尋ねる
  • 自治体の担当課(環境衛生課や生活衛生課など)に電話で確認する
  • 制度が見つかったら、対象者・上限額・申請期限をその場で聞き取る

検索で見つからないときも、窓口に尋ねてみる価値はあります。「補助金」以外の名称で設けられている制度があるためです。

公営墓地の使用者に向けて、納めた使用料の一部を返す仕組みを設けている自治体もあります。名称にとらわれず、費用の負担が軽くなる制度がないかという尋ね方をしてみましょう。

参考:浦安市「補助金等調査票(浦安市墓地公園墓所墓碑撤去費等補助金)」

補助金でもらえる金額の目安

補助の対象は墓石の撤去費用が中心で、上限を設けている自治体が多くなっています。金額の水準は制度によってさまざまです。

制度の形を整理すると、次のように分けられます。

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制度の形内容受け取れる金額の考え方
撤去費用の助成墓石の撤去・整地にかかった費用を補助上限を定めたうえで全額または一部
使用料の返還納めた墓地使用料の一部を返す使用年数に応じた割合で算定
改葬先の提供合葬式墓地などへの改葬を支援使用料の負担が軽くなる

参考として、千葉県浦安市には墓地公園の墓所を返還する使用者に向けた制度があります。墓碑の撤去や遺骨の取り出しにかかる費用を助成する仕組みです。金額や要件は自治体ごとに違うため、一律の相場としては扱えません。

制度の有無・金額・要件は、お住まいの自治体ではなくお墓のある自治体で必ず確認してください。年度の途中で受付が終わることもあります。

※2026年9月時点の情報です。

参考:浦安市「補助金等調査票(浦安市墓地公園墓所墓碑撤去費等補助金)」

補助金の申請から受け取りまでの流れ

申請の手順は自治体ごとに異なりますが、大きな流れは共通しています。工事の前に申請が必要な場合がある点には、特に注意してください。

一般的な進み方を、段階ごとに示します。

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段階主な内容気をつけたい点
1. 事前確認窓口で制度の有無と要件を確認する工事前申請かどうかを必ず聞く
2. 見積もり取得石材店から撤去費用の見積もりを取る内訳が分かる書式で受け取る
3. 申請申請書と見積書などを提出する受付期間と必要書類を事前に確認
4. 工事・返還撤去と整地を行い、墓所を返還する完了写真の提出を求められることがある
5. 請求・受領実績報告や請求書を出し、振り込みを受ける立替払いになるのが一般的

多くの制度では、費用を先に支払い、後から助成を受ける形になります。手元の資金を先に用意しておく必要がある点を、資金計画に織り込んでおきましょう。

書類の不備で受付が止まることも珍しくありません。提出前に、窓口で内容を確認してもらうと確実です。

参考:浦安市「補助金等調査票(浦安市墓地公園墓所墓碑撤去費等補助金)」

💡 専門家からの補足

自治体によっては、撤去工事を始める前に補助金の申請が必要なケースがあります。先に工事を済ませてしまい、後になってから「申請できない」と気づくのはできるだけ避けたい失敗です。

そのような事態を防ぐためにも、石材店へ発注する前に自治体の窓口へ一度連絡を入れてみてください。この手順を守るだけで、利用できるはずだった制度を取りこぼさずに済みます。

補助金以外で費用を抑える方法

相見積もりや納骨先の選び直し・メモリアルローンで墓じまいの費用を抑える方法を示す見出し画像

補助金の制度がない地域でも、費用を抑える手立てはあります。支払いのタイミングを分散する方法も含めて、3つの方向から確認していきましょう。

複数の石材店から相見積もりを取る

撤去費用に明確な定価はないため、同じ条件でも提示額に差が出ます。複数社から見積もりを取ることで、金額の妥当性を判断可能です。

比べるときは、次の点をそろえてください。

相見積もりでそろえる点
  • 区画の面積、墓石の大きさ、遺骨の数といった前提条件をすべての店に同じように伝える
  • 撤去・整地・石材の処分・運搬が、それぞれ別の行に分かれているか確認する
  • 追加費用が発生する条件を、事前に書面で示してもらう
  • 工事の期間と、完了後の確認方法を聞いておく

注意したいのは、安すぎる見積もりにも理由があるという点です。撤去した石材の処分方法や、基礎部分まで撤去するかどうかに違いが隠れている場合があります。

金額だけでなく、説明の丁寧さも判断材料になります。質問にその場で答えられるかどうかを見ておきましょう。

費用を抑えられる納骨先を選ぶ

納骨先は、総額に占める割合が大きい部分です。金額はすでに前に示したため、ここでは選ぶときの観点に絞って整理します。

判断の軸になるのは、次の4点です。

スクロールできます
観点確かめたいこと
遺骨の納め方合祀か個別か。合祀すると後から取り出せない
管理費の有無毎年の支払いが必要か、期間はいつまでか
お参りのしやすさ家族が無理なく通える距離と交通手段か
親族の受け止め形式について、理解を得られているか

費用を抑えるほど、遺骨の扱いは個別から共同の形へ近づきます。金額と引き換えに何を手放すのかを理解したうえで選ぶことが、納得につながります。

支払いが難しい状況にある場合も、選択肢がなくなるわけではありません。費用を抑えやすい形式から検討を始め、親族の理解を得ながら決めていくとよいでしょう。

メモリアルローンを利用する

メモリアルローンは、墓石や仏具、葬儀などの費用に使える目的別のローンです。まとまった金額を一度に用意しにくいときに、支払いを分散する手段となります。

目的別ローンの性格を押さえておきましょう。

スクロールできます
項目目的別ローンの一般的な特徴
資金の使い道特定の目的に限定される
金利の水準使い道が自由なローンより低めの傾向
必要な書類見積書など、使い道を示す書類を求められる
手続きの期間審査があるため、申し込みから実行まで日数を要する

借り入れである以上、利息の負担が生じます。返済計画が立てられるかどうかを先に確かめてください。金利や条件は金融機関ごとに異なるため、複数の商品を比べて判断しましょう。

あわせて、墓じまいの代行サービスという選択肢もあります。役所の手続きや石材店との調整、寺院とのやり取りまで任せられる仕組みです。ただし、依頼すればそのぶんの費用が加わります。

遠方で何度も足を運べない場合は、交通費や休みをとる負担と見比べて判断しましょう。

※2026年9月時点の情報です。

参考:イー・ローン「メモリアルローン(ローン大辞典)」

参考:オリコ「メモリアルローン」

参考:十八親和銀行「目的別ローン」

合わせて読みたい
💡 専門家からの補足

まとめてお金を用意できないときは、支払いを分けたり、時期をずらしたりすると楽になります。実のところ、お墓の撤去と新しい納骨先の契約を、必ずしも同じタイミングで行う必要はありません。

施設によっては、遺骨を一時的に預かってくれるサービスを提供しているところも存在します。焦って一度にすべてを終わらせようとせず、工程を分けて進めるという考え方も、選択肢のひとつとして覚えておくとよいでしょう。

墓じまいのあとの実家の扱いで迷ったらPR mediaへ無料相談

墓じまいのあとに残る実家の家や土地の扱いをPR mediaへ無料相談できることを示す見出し画像

お墓の方針が決まっても、実家の家や土地という課題は残ります。どれくらいの価値があるのか分からないまま時間が過ぎると、選べる方法が狭まっていきます。相談先を早めに持っておきましょう。

PR mediaでは、相続を入り口に、実家から引き継ぐもの全体を一緒に整理できます。

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項目内容
対応できる領域不動産の評価・活用・売却、リースバック、空き家買取、生命保険、生前贈与
強みグループ各社の専門領域を横断し、ご家庭の状況に合わせて組み合わせて提案できる
相談の進め方1分のアンケート登録から。現状の整理だけでも利用できる
費用相談は無料

お墓の手配や石材店との調整は、墓じまいの専門業者が担う領域です。個別の相続税の計算は税理士の領域にあたります。PR mediaは、その先に残る実家の家や土地をどうするかという部分を、窓口としてまとめて引き受けます。

当メディアの調査で、実家が今売るといくらになるかを把握しているか尋ねました。「まったく知らない」が53.7%、「ほとんど知らない」が24.0%です。

実家の今後に向けて実際に行ったことを聞いた質問では、「特に何もしていない」が79.3%を占めています。多くのご家庭が、同じ位置に立っている状況がうかがえます。

(当メディア調査/2026年6月・親が持ち家の人300名)

売却を決める必要はありません。価値を知るところから始めれば、選べる道が残ります。お墓の件が一段落したタイミングで、実家についても現状を整理しておくと、ご家族の話し合いが進めやすくなります。

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墓じまいの費用に関するよくある質問

墓じまいの費用は宗派で変わるかやしない場合・相続税の扱いなどよくある質問をまとめた見出し画像

ここまでの内容を補う形で、検討中の方から寄せられやすい質問をまとめました。判断の材料としてご確認ください。

墓じまいの費用は宗派によって変わりますか?

宗派によって費用が決まるわけではありません。墓じまいの費用を左右するのは、区画の広さ、重機が入れるかどうか、遺骨の数、移す先の種類といった条件です。

ただし、法要の呼び方や進め方には違いがあります。例えば浄土真宗では墓石や仏壇に故人の魂が宿るという考え方をとらず、閉眼供養にあたる法要を遷仏法要として営みます。

お布施の額は寺院との関係や地域の慣習によって変わるもので、宗派ごとに一律の基準があるわけではありません。菩提寺がある場合は、進め方とあわせて直接ご確認ください。

墓じまいをしないとどうなりますか?

お墓を使い続ける限り、管理費の支払いは続きます。墓地は霊園や寺院から区画を借りている状態のため、放置しても費用の負担は終わりません。

管理費の未払いが一定期間続き、承継者とも連絡がとれない状態になると、無縁墳墓として扱われる場合があります。その場合、官報への掲載や立札の設置といった手続きを経たうえで、遺骨は合祀されるのが一般的です。

合祀後は遺骨を取り出せなくなります。承継する人がいない見通しであれば、選択肢が残っているうちに家族で方針を話し合っておくと安心です。

墓じまいの費用は相続税の計算で差し引けますか?

墓じまいの費用は、相続税の計算で差し引ける葬式費用には含まれないとされています。国税庁が葬式費用として示しているのは、火葬や埋葬、納骨にかかった費用などです。

一方、墓石や墓地の買い入れ・借り入れにかかった費用は該当しないとされます。お墓は相続税がかからない非課税財産にあたるため、それに関する費用も差し引きの対象から外れる考え方です。

判断が分かれる支出もありますので、個別のケースは税理士へご相談ください。

※2026年9月時点の情報です。

まとめ:墓じまいの費用は見積もりで確かめて、実家のことも早めに相談を

墓じまいの総額は見積もりで確かめ実家のことも早めに相談するとまとめた見出し画像

墓じまいの費用は「お墓を閉じる費用」と「新しい納骨先の費用」に分かれ、墓地の規模や移す先によって総額が大きく変わります。記事の要点を振り返っておきましょう。

この記事のまとめ
  • 総額の目安は35万円〜150万円。実際には約48%の方が70万円以下で完了している
  • 撤去費用は区画の広さで決まる部分が大きく、重機の入れない立地では上がりやすい
  • 費用の負担者を定めた法律はなく、着手前に割合と支払い方法を決めておくと安心
  • 補助金の有無は、お住まいの自治体ではなくお墓のある自治体で確認する
  • 相見積もりと納骨先の選び方で、総額は調整できる余地がある
  • 複数の調査で分布が異なるため、相場をひとつの数字で捉えない

金額の幅が広いぶん、一般的な相場だけでは判断しきれません。ご自身のお墓で見積もりを取り、総額を数字で確かめることが重要です。金額が明らかになれば、誰がどのように負担するのかといった話し合いもスムーズに進められます。

そして、お墓の問題が無事に解決した後には、実家の家や土地をどうするかという次なる課題も控えています。ひとりで抱え込まず、1分のアンケートから気軽に相談してみてください。現状を整理するところからでも、選べる道は広がります。

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この記事を書いた人

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PRmedia相続編集部は、相続に関する手続きや資産整理、不動産・生命保険・税金などの基礎知識を、初めての方にもわかりやすく発信する編集部です。

PR media株式会社では、代表取締役の藤森 何意と編集部員が、一般社団法人 相続診断協会認定の「相続診断士」資格を保有しています。

PR media株式会社を中心に、不動産投資・生命保険・賃貸管理・売買仲介に関わるグループ各社の知見も参考にしながら、「何から始めればよいかわからない」「誰に相談すべきかわからない」といった相続前後の悩みに寄り添う情報提供を行っています。

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